マイダイアリー

　ある班が必死に○○くんをがんばらせようと勉強を教えています。そうすると、ある人が班ノートに・・・「前までは、私たちが○○くんに教えていたけど、今では、私が教えてもらっている気がする。」と書いてきました。以前にも、「みんなが教えることによって、班がまとまってきている。○○くんのおかげだ。」という班ノートもありました。かかわることによって、自分が学ぶってすごいね。

　先日、このホームページからのつながりからですが、地元以外での講演の依頼がありました。地元では、実践報告程度の話はさせてもらっておりますが、大々的な講演などしたことがありませんので、お断りさせていただきました。多くの方との出会いの場としてできることはさせてもらいたいと思いますが、あまりにも大役すぎて・・・でも、いつか引き受けることができるくらいこれからまた、がんばれってことなんだと教えていただきました。

　運動会で女子があと一人選手に立候補しません。話を聞くと、勝ちに燃えている男子が遅いと文句言うからと言う。女子で話して決めたら？と言うと、自分は遅いだの、自分は走り方がおかしいだの自分のことで精一杯。これでは誰も立候補しない。女子たちに誰でも走りたい人が立候補できるようなクラスにするには？と問いかけると、一生懸命すればいいという価値観をクラスに作るしかない。そのために、文句を言わないように男子に言うという。そうしたら立候補がでたんですよね。

　職員で人権学習や仲間作りについて議論する機会がありました。一人一人が持つ経験の違いからいろいろな意見が出るのは当然のように思われます。けど、やり方はいろいろあっても、「どんな子供を育てるか」が共通理解できていれば問題ないのですが・・・

ある保護者が「あの班ノートは生徒は本当の気持ちを書いているんでしょうか。あまりにもいいことばっかり書いてるようで・・・」と話してくれた方がいました。確かに、誰でも、自分のことしか考えない、人には残酷にしてしまう部分を持っています。でもその逆の本当の強くてあったかい部分も持っています。その本当の部分を人に伝えることによって、本物にしようとするんです。それが、仲間の力です。それが、その人の成長です。

　毎年夏休みに入るとすぐ、このホームページの誕生日（８月１日）を迎えます。開設当初部落出身の母親から、ちょうど娘が生まれて・・・というメールを思い出します。その子も３歳になったんだ。その子がこのページを見てくれるその日までがんばろうと思う開設記念日です。その日まであと７日。

　夏休みですが、何人かの子と勉強を続けています。「勉強わからん。」と子供が仲間の中で、伝えました。そして、「がんばる」と伝え、伝えたことを一生懸命本当にしようとするんです。それを聞いたからには、教師ができることをする。言いっぱなしで終わらせないこと。そんな１学期でした。だから、夏休みいっしょに勉強です。