「人権学習で学ぶ」とは・・・そこには、過去の人たちの思いや行動との出会い、その出会いを教えてもらえる人との出会い。つまり、出会うことこそが「学ぶ」ことだと思います。出会いによって、「すごい。」、「かっこいい。」という生き様を学ぶことができます。また、「しんどい。」という人との出会いで、わたしがこれまでその人たちをどう思っていたのか、私の立ち位置を振り返ることができます。
　フィールドワークに行った子が「学んでよかった。」と言いましたが、「すごい生き方と出会ってよかった。」「私を振り返ることができてよかった。」そんな視点を・・・。

　高校入試の最後となる公立の試験の時期となりました。様々なマイノリティの人たちが声をあげ、権利として受検の特別措置ができつつあります。しかし、権利の主体者として自覚のできない人たちの受け皿や特別措置はまだまだできていません。発達障害や貧困層の子どもたち・・・「自覚したくない」「隠したい」・・・そして「気づいていない」ことが一番の課題なのかもしれません。

　はっきりしたデータはわかりませんが、地域によって親世代の喫煙率の違いがあるようです。校区によっては低く、別の校区は高い・・・また、子どもの携帯電話の所持率も同じようです。そして、そこには相関関係がありそうです。

　これまでの教え子が親となりいろいろな情報を聞きます。しんどい生活だった子が親となり、同じようにその子が荒れてしまうことをよく聞きます。「貧困の連鎖」・・・これは数字で出るものなのでわかりやすいですが、数字になかなかならないですが、「生活の荒れの連鎖」あるようです。

　１年間子どもたちと過ごすことができました。問題、課題は多くありますが、集団としてぬくもりのある学年になった気がします。職員の幸せの報告には自然と拍手が沸き上がったり、話を聞く時にはスッと自然に静かになったり・・・。４月新しい人間関係になったとき、うまくいくかどうかが大切です。本当の力かどうかが問われます。