２学期が始まり、なかなか生活は変わらない３年生男子が「最後の体育祭だから、参加する。」と言っています。学校外でのつながりがあり、なかなか実現しませんが、もちろん、その「最後の体育祭だから・・・」は、彼の本当の気持ちです。

　災害が発生した時、情報を得て避難行動が取れる人はいいのですが、高齢者や障害者など一人では迅速に避難できない人もいます。また、日本語がわからない外国人にも情報を伝える必要があるでしょう。行政などが支援しなければならないのですが、できるのでしょうか？やはり、一般の人たちの善意ある行動や地域のつながりに、頼らざるをえないのでしょう。

　思いやりのある人だけど・・・結果的に差別や人権侵害をしてしまう人がいます。
　子どもに愛情を注いだり、とっても優しい人なのに、子どもが部落出身の人と結婚するとき、差別する気はないけど、やめてくれと言う。思いやりのある人なのに、イライラしたとき人に当たり、悪口を言ってしまう。そんなことが起こってしまうことがあります。なぜでしょう？
　世間体など周りに合わせ、一人になりたくない「弱さ」があるからです。自分のことで精いっぱいで余裕のないとき自己中心的な「醜さ」が出てしまうからです。つまり、心の中には「弱さ」「醜さ」が誰にでもあるのです。それに気づいて、向き合い続けることこそが大切です。人権学習です。

　被差別部落にルーツを持つ方が結婚などかかわりを持とうとする場合、自分が被差別部落出身ということを明らかにするようにしていたと伝えてくれました。なぜか？「差別があるから。」
　あえて私はこう言いますが・・・本当にあるかどうかわからない差別なのに、言わざるを得ないということは、差別があるように感じさせてしまう周りの責任です。私の責任です。

　「他の差別はなくなっても、最後に残るのは結婚差別。」そんな言葉をよく聞きます。こんな２つの視点で考えてみて下さい。
　１つ目は、「親は子供の幸せを願っている。」これは、当然のことであり、素晴らしいことです。ただ、何をもって幸せと感じるのかその基準が変なだけです。
　２つ目は、「結婚は親に祝福されなければならない。」本当にそうでしょうか。結婚は両性の同意のみとする憲法２４条があるのですが。