開催中のラグビー日本代表には多くの外国人が活躍しています。バスケットボールでは、八村塁、陸上ではサニブラウン選手の活躍が報じられるなど、スポーツ界を中心に黒人系ダブルの若者たちが、一気に可視化しています。この可視化が日本の国際化に大きな貢献をしているのは事実です。少し前までは、「日本人らしい」ルックスからかけ離れるだけで偏見という時代でした。しかし、彼らの活躍やインタビュー、エピソードを知ることで、偏見を感じさせない時代へと変わってきています。
　しかし、単なる「多様社会」でなく「多文化社会」へとこれからは変わっていきたいですね。

　多くの学校で秋は人権学習が行われます。多くの学校で「人権教育」となり、個別具体的な差別を扱うことは少なくなっているのではないでしょうか。それでも、私の学校では、人との出会いを大切にしています。当事者の思いは、何よりも力があります。でも、その人権課題にかかわっている人は、みんなそういう思いなんだと思わせないようにしないといけないですね。その人の生き方との出会いです。

　台風１９号でお亡くなりになられた方々にご冥福をお祈りするとともに、被害にあわれた方々にお見舞い申し上げます。
　異常気象と言われて久しくなりますが、人権問題を含めて環境問題などは、社会や世界の持続可能な発展のための解決すべき諸問題と言われています。
　「環境や人権は自分には関係ない。」でなく、それらを大切にしないと、最後には、災害被害として、そして、格差社会、治安悪化として自分たちに返ってきます。

　台風１９号での特定の河川の氾濫に関して、フジテレビのニュース番組「Ｍｒ．サンデー」でゲストだった橋下徹さんのある発言が気になりました。
　今年最大級の台風19号の被害が起きた際に被害にあわないように設計された地域と被害にあいやすく設計された地域があるとの発言でした。しかし、これは、医療で言う「トリアージ」とは違います。「命の重さ」は誰だって同じなのです。「トリアージ」は「助けるべき命の優先順位」です。それと同じではありませんから、橋下氏の発言は間違っています。

　台風被害が起きたとき、被害が起きやすく設計された場所があるという話ですが・・・決してある地域だけ、洪水を発生させる計画を立てることはありません。しかし、考えてみると、人口が多く危険な場所は、しっかり対策を立てているので、氾濫や決壊に極めて強くなっているのでしょう。結果として、上流の人口が少ない場所が氾濫や決壊するようになるのでしょう。