人権の講演会がありました。ＬＧＢＴのトランスジェンダー(FtoM)(MtoF)の当事者のお二人。「みんな一人一人違いがありマイノリティ」という言葉が印象的でした。みんなが誰かとつながろうとすると、何か共通点を見つけようとするのは当然ですよね。同じ県の出身とか同じ趣味とか・・・そこに上下関係をつけたり、いい、悪いという価値をつけたりするから差別が起こるんです。みんながマイノリティ。それを自慢しあってつながるのもありですよね。

　「あなたの仕事は何ですか？」「先生です」重度の脳性まひと診断され養護学校で学ばれた方が、その答えを聞いて、こう続きました。「私の職種は作業所で物を作りうることです。私の仕事は、どんな障害を持っている人もみんなと同じ一つの命を大事に生きているということを理解してもらうことです。」と。
　では、改めて「あなたの仕事は何ですか？」

　人権学習って？自分のための学習。
　ある講演で自分が部落出身だとお子さんに語った時、一人の子（Ａ）は涙を流し「引っ越ししよう。」と。もう一人の子（Ｂ）は「私は涙がでないよ。だって私は３年間人権学習してるから。」と。続いてＢが言います。「Ａはまだ、人権学習してわずか、私と同じ３年人権学習すると涙も流れなくなるよ。Ａ、頑張って人権学習してね。」
　人権学習をすると強くなるんですよね。やさしくなるんですよね。

　二人の子がいます。一人は「この子はこんな子なんでちゃんと理解してください。」時には「なんで先生は叱るんですか。」「別室を用意してください。」という保護者の子。もう一人は「この子が先生に迷惑をかけてすいません。叱って下さい。」という保護者の子。さて、結果的にどちらが生きていくスキルを身に付け、どちらが、大人に反発するでしょうか？

　国内でも新型コロナウイルスに感染した方が相次いで確認されています。そんな中、感染者や中国の方に対する誹謗中傷や心無い書き込み等がSNS等で広がっています。また、感染者の治療にあたっている医療機関関係者の家族が差別にあった、との報道もされています。
　学校で遊び半分で「インフルか」と笑ったりする差別も起こっていましたので、コロナウイルスでも同じような差別が起こっているのではないでしょうか。
　ぜひ、チャンスととらえて、指導してほしいですね。人権学習です。