新型コロナウィルス感染症により、世界中が混乱に陥っています。こんな時に、一番社会的にしんどい人たちにしわ寄せが来ます。高齢者や病気の人はもちろん、格差社会で苦しんでいた人達など・・・いわゆる被差別の立場の人達です。世の中に不安が広がると、矛先はそういう人たちへと向かいます。差別や人権侵害が現れやすくなります。「自分さえ良ければ・・・」の気持ちが自分の中にあるという自覚をこの機会に立ち止まって考えてみませんか。

　ＤＶによって反応性愛着障害、解離性障害が引き起こされると言われています。しかし、表出するのは、自閉症スペクトラムやＡＤＨＤの症状です。
　しかし、そういう子どもたちは、寄り添い安心感を与えることで、時にはこだわりが強くなることがあります。実は、本来持っている障害が陰に隠れていることもあるのです。
　ＤＶによる愛着の問題（不安になった時に安心させてもらっていない問題）を解きほぐしていくことで、その子の本当の課題が見えることになるのこともあります。

　ＤＶ被害のあった子どもたちにどんなことが必要なのでしょうか。いつも警笛が鳴っている子どもたちです。少しの大きな音や声でフラッシュバックが起こり反応してしまいます。自分を守るため相手への攻撃になったり、自尊感情の低さから「どうせ・・・」となったり・・・まずは、安心、安全を保障することが一番です。それには、「枠のある生活」も必要です。

　「枠のある生活」とは、時間が決まっていてルールがあり生活習慣が守られる生活です。一見肩ぐるしく見えますが、虐待を受けたいつも警報が鳴っているような子どもたちには、規則正しい生活をすることで、安心感が得られます。また、「枠のある生活」をすることで、自閉症スペクトラムの子どもたちも、予定どおり生活でき落ち着きます。

　新型コロナウィルス感染症のため非常事態宣言が続いています。私の県は感染者が少なく、学校関係者にり患している人もなく今週は生徒たちが来て授業を行っていました。来週からはゴールデンウィークの移動や接触を警戒して臨時休業となります。中学校３年生にとっては、いろいろな行事や入試のこと、最後の大会を目指して頑張ってきた部活動がどうなるのか不安でしょう。しかし、命が一番大切です。人権の何より優先されるものが命なのですから。