子どもに「（あなたは）どうしてそんなことをしたの？」とよく言ってしまいます。しかし、その言葉を「（私が）心配したよ。」という私メッセージにするだけで、子どもの心が癒されることがあります。実際にそんなことをした子どもは、イライラして自分の心を鎮めるため、自分を癒すためにしたのかもしれません。自分が責められるような言葉より、自分を心配してくれている人がいると感じることで、「なんでそんなことをしたんだろう？」と自問するのかもしれません。

　新型コロナウイルスも５月８日から第５類へ移行となります。それによりインフルエンザと同じ扱いにはなります。インフルエンザの方が死亡率は高いとは言われていますが、新型コロナウイルスは危ないウイルスであることには変わりありません。名前も新型が取れ、「コロナ２０１９」となると報道されています。
　学校では、卒業式でマスクをどうするのか？給食は？など賛成もあれば否定もあります。まだ、入試など大切な行事のある人もいるだろうし、家族に基礎疾患のある人もいるだろうし・・・緩和するのは賛成ですが、経済優先、外国向けでの判断でないようにしてほしいです。あくまで一人一人を大切にする視点で判断をしてほしいと思います。世間体より一人の人権です。

　卒業式に来れなかった生徒の卒業式を保護者と本人の都合に合わせ行っています。そこで、いつも言われるのは、「こんなことをされるとは思ってもいませんでした。もっといい服を着ておけばよかった。」です。全体の卒業式に出れなかったのは様々な理由があります。しかし、やはり自分の子どもが義務教育を終えるということは、ものすごい節目になるのでしょう。
　中には、親が自分の都合を優先して、自分の興味のあることにはお金を払えるのに、子どもの入学金や授業料には払えない、そんな保護者もいます。しかし、卒業式には涙します。そういう保護者が変わってくれることを期待して・・・

　なかなか授業に入れなかった生徒２人ですが、いつも流されていた１人が来年の受験を考え、「変わらないといけない」ともう一人の生徒に「がんばる」宣言をしました。もう一人の生徒は、もしかすると学校に来なくなるかもと思っていたのですが・・・すべてではないですが、授業に入るようになりました。
　どちらの家庭も生徒へのかかわりをしようとしていますが、２人とも特性があり、その特性には向き合おうとはしていませんでした。しかし、学校との話の中で、医療への相談を始めた１人が変わり始めました。しつけのせいではないのです。

　４月１日より私たちの地域では、コロナ対策としてのマスクの着用はしないを基本（着用をさまたげるものではない）とするという通知が出ました。マスクをしないことの教育的効果が大きいとの判断でしょう。他の多くの市町村では、５月８日にコロナウイルスが第５類になるまでは、マスク着用を基本とするようですが。
　大きく前進した判断だと思います。特に年が若くなればなるほど表情が見えないことが大きな影響を与えるのでしょう。人の気持ちを読み取る、想像することが難しくなるのでしょう。
　以前大阪発信で「今どんな気持ち」という実践が全国に広まったことがあります。顔が見えても、嬉しい、悲しいなどの表情の理解できない子どもが多くいたことからの実践でした。マスクで表情が見えないコロナ禍では、もっと深刻でしょう。