令和になり、子どもたちが意味もなく学校を休むようになっています。その理由として子どもたちのネット理由があげられます。
　保護者は子どものネット利用、生活習慣の乱れを防ぐのにますます苦労するようになっています。端末を買い与えて自由にさせておく子育てが最もコスパがよく、リアルの活動への参加を支えるのが最もコストが高いという家庭格差の時代となっています。子育てコストに余裕があれば、学習塾などの習い事も増え、交友範囲も広がるのですが・・・。
　ネットにより慢性的な睡眠不足と、これにしばしば伴う週末の時差ぼけは、不登校や学校不適応の大きな要因となっています。その上「不調があれば無理させずぐっすり休ませるように」と助言する教師や専門家も増えました。朝の体調不良を医学的に規定する診断名も広く一般に知られるようになりました。また、特別支援の重要性が強調され、発達障害への理解も浸透しました。
　そういう中で子どもたちが、休んでいいよと言われ、休むことが仕方ないと診断を受け、「休んでもいいんだ」と自覚することも増えたのではないでしょうか。いじめられたから・・・教員とあわないから・・・というはっきりとした理由なく不登校へとなってきている生徒たちが増えてきているのです。それが令和の不登校です。

　ゲームやスマホは、アディクション（依存症）を引き起こす危険性があります。
　どや街など日雇い労働者の街や路上生活せざるをえない人には、以前はアルコール依存とギャンブル依存の人がとてもたくさんいました。ところが近年、そういう場所に入ってきている若い人の中にSNSトラブルやゲーム依存の人が増えているようです。SNSやゲームが原因で周囲とトラブルを起こし、ネットカフェでスマホをかまいながら寝泊りをしていて、やがてお金を使い果たすと、行き場がなくなって路上生活者となる。スマホ依存やゲーマーのなれの果てです。

　保護者の多くがゲームやスマホの扱いに頭を悩ませています。それなのに一流企業がゲームソフトやスマホアプリを作っています。アディクションを起こす危険性のあるアルコールやギャンブルを、子どもにすすめる大人なんていないですよね？なのに・・・です。ゲームやスマホアプリを使い「子どもで稼ごうとするのはやめてくれ!」と、声を大にして言いたいですね。

　最近の荒れている子どもたちは、暴走族やヤンチャ系が減り、集団行動が苦手でコミュニケーションに課題を抱えている傾向があります。家庭で十分な愛を受けられない子どもにも、学習支援などのさまざまなサポートが用意されつつはありますが、それでも成長のチャンスを得られず、こぼれ落ちた子どもたちはまだ多くいます。しかし、そんな子どもたちでも、生活習慣というワクと重要な他者との出会いがあれば、喜んで知識を吸収しようとする意思と行動力があります。

　少年犯罪や非行をしたやんちゃな子どもたちは、単に悪いことをする子どもたちではなく、様々な背景があります。被虐待やそもそも愛着を与える親がいない、衣食住が安定しないなど家庭的な課題のある子どもたちや「反省以前の課題」が課題（知的障がい、発達障がい）のある子どもたち、それらが複雑に絡まっているのが多くの現実です。