人間というものは、必ず人数が集まると分類したがる。肌の色、名前、五体満足か！欠落しているか！自分が不幸な時、それ以上の不幸の人を見ると安堵したり・・・！差別がなくなる事なんて、絶対に無い。

うまく言えませんが日本人の私が、あなたの気持ちに近付くことは絶対に出来ない。私の主人は、在日韓国でした。私の方が、夢中になり絶対にこの国境を克服してやるって！思っていました。私の両親は、戦争を体験しています。朝鮮人差別もしっています。知っているというより、彼らも結婚には、反対でした。

外国人登録証明を、いつも所持していた事！在日というだけで、就職出来なかった事！彼が、指紋押捺をしていたときの私の何ともいえない怒り、「犯罪者扱いですね！」と役所の人に文句言ったけど、今思うと日本人だから文句を言えたんだ。

私は、あなたの「本名を名乗って」を読んで、私は理解したつもりになっていた自分に気がつきました。彼の重荷をとるには、帰化すれば、国籍を取得すれば・・・・！それしか考えていなかった。結婚するに当たって、私は泣きながら私の両親に日本国籍を絶対取得すると言い・・・取得するまで一年半ぐらいかかりました。

彼の身辺調査、財産、犯罪歴・・・なんだこれは！提出書類の数・・・・法務局の人に、何ですか！これは、差別ですか！と声を荒げた事。

でも、私も同じ人間でした。両親と・・・。

日本国籍を取得し、彼は新しい日本人名を取得しました。結婚式をするに当たって、両家の名前を取得した日本人名を名乗らせてほしいと・・・帰化したのは、主人だけです。なぜ、彼の父は本名を名乗っていたのか！この日本で生きていくのには辛いだろうに・・・主人は、父が嫌いでした。彼は、名前だけでも日本人名で生きていきたいと常に言っていました。でも彼の父は、本名を通しました。

あなたの、「本名を名乗って」を読んで、彼の父の気持ちが理解できます。日本人名を結婚の出席名簿、封筒の差出し人の名前・・・！私も、私の両親と、ひとつも変わりがないんだ！って事！ひとつ言える事は、彼と巡り会って、人種差別を考える、理解しようという気持ちを持てた事。

彼との間に出来た息子には、すべて話しました。結婚するまでの経緯。君は、愛されて生まれてきた事。そして、息子は、息子なりに考えてほしい。差別とは・・・。

歴史問題は、むずかしい。日本人は、臭い物に蓋をする。戦争の悲劇を教科書に記載しないし、重点を置かない。だから、韓国の人が、なぜ日本人を憎むのか！私には、わからなかったし、悲しかった。

今、韓国ブームだが、私には、不思議！帰化申請をした時代と比べると・・・主人と、笑ってしまいます。でも、私には、それでいいんです。たとえ、韓国ブームでも、表面だけと思うかも知れません。でも私たちが結婚した時代は、主人の韓国名を言うと、韓国の人なんだ！と今と違った受け止め方でした。

主人の父は、三年前に亡くなりました。私は、今、韓国語を独学ですが勉強しています。いつか主人の父の生まれた韓国へ行ってみたいと思います。後悔しても始まらないけど、主人の父と、もっと話せていたらと思います。